交通事故は不法行為です。
この不法行為が1台の車両ではなく複数の車両によって行われることを共同不法行為といいます。
この共同不法行為の中に、異なった時間帯や異なった発生場所において、交通事故事故が起きたものに『異時共同不法行為』という形態の事故があります。
1.交通事故における異時共同不法行為のイメージ
通常の共同不法行為は、第1交通事故発生の直後(例えば30秒とか3分後等)に第2事故 が発生するというのが殆んどです。
しかし、“異時共同不法行為”とは、第1事故と第2事故の “時間的な概念”と、“場所”的な概念が大幅に異なります。
異時共同不法行為とは、次のようなイメージが(例)となります。
東京在住のN子さんが、平成15年7月17に鹿児島を旅行中、九州自動車道で交通事故で追突された。
(過失割合は10:0としておきます。)入院・通院治療を6ヶ月継続中、平成16年1月8日東京都内の中央高速道路を走行中に再度追突された。(異なる加害者)(やはり過失割合は10:0としておきます。)
2.異時共同不法行為が成立するための要件
基本的には、継続治療中であり“同一部位”(例えば頚椎捻挫)への損傷、第1事故と第2事故に “因果関係”があることが必要です。
これらの諸要件があるならば、異時共同不法行為の範囲に入ってきます。
3.効果
通常の共同不法と同一の効果が得られます。仮に上記のように、2台の自動車によって異時共同不法行為を受けた場合は、自賠責保険では請求枠が2倍になります。
これは、請求枠が2倍になるのであって、請求金額が2倍になるのではありませんので誤解しないで下さい。
例,自賠責では75万円の後遺障害の限度額があります。これに対し、120万円の損害が発生(異時共同不法行為)した場合、75万円ではリミットになりますが、150万円では支払可能になります。しかし、120万円の損害賠償額が2倍の240万円になるということではありません。(少し理解しにくい法律効果ですね。)
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